資金繰りが大切な理由
1.資金があることで企業は存続できる
資金が不足すると、買掛金の支払いができない、借入金の返済ができないことになり、やがて倒産してしまいます。
赤字でも資金が回れば倒産はしません。
逆に黒字でも、資金が不足すると倒産することもあります。
要するに資金の流れを止めないようにさえすればいいのです。
そのためには、資金繰り予定表を作成し、資金が足りなくなりそうな時期をあらかじめつかみ、早めの対応をとるようにしてください。
2.黒字倒産を避けるために
皆さんは【勘定合って銭足らず】という言葉を聞いたことがありますか?
利益は出ているのですが、資金が不足している状態をいいます。なぜこういう状態になってしまうかというと、答えは【信用取引】にあります。
簡単な説例で説明します。
商品を1個100円を現金で仕入れ、その商品を200円掛け(信用取引)で販売(入金は翌月)
を行い、決算を迎えた場合を考えてみましょう。
会計上の利益
売上 | 200 | |
---|---|---|
仕入 | 100 | |
利益 | 100 |
実際の現金の流れ
売上入金 |
0 |
||
---|---|---|---|
仕入支払 |
100 |
||
差引 | △100 |
帳面上の利益は100となりますが、実際には売掛金200の入金がないため、現金の流れは△100となります。ここでのPointは帳簿上の利益と実際の現金の流れは異なるということです。
この信用取引によって会計上の利益と実際の資金の流れが異なることになります。
だから資金繰表の作成が必要になるのです。