節税の種類
節税の種類には4種類あるといわれています。
- お金が出ていくのかお金が出ていかないのか
- 利益の繰延べなのかそうでないのか
図解すると次のようになります。
利益の繰延べ |
利益の繰延べではない |
|
---|---|---|
お金が出る |
(3) |
(4) |
お金が出ない |
(2) |
(1) |
*利益の繰延べとは、今年の税金は先送りすることができますが、
将来どこかで課税されることをいいます。
例:節税のために経費になる保険に加入した場合には、 保険料を支払っている間は税金を減らすことができますが、保険を解約をして、解約返戻金が戻ってきた場合には、その時点で雑収入とされル部分について課税が行われます。
(1)のお金の支出がなく、利益の繰延べでもない節税
- 税法を駆使して行う、税額控除の特典を受ける節税方法
この方法だと将来どこかで課税されるということが、基本的にはありません。 (一番理想的な節税方法といえます。)
(2)お金の支出がなくて、利益の繰延べの節税
- 売掛金等の債権が回収不能となった場合に貸倒損失として費用として計上を行う
- 会社の固定資産台帳をチェックし、期末時点において、実在しない固定資産を除却し、固定資産除却損として費用に計上を行う
- 社会保険料の決算日時点の会社負担分を費用として計上を行う
(3)お金がでて、利益の繰延べとなる節税
- 解約返戻金のある法人契約の生命保険への加入
- 税法を駆使して行う特別償却
(特別償却とは通常の減価償却費の他に税法が認めた特別の減価償却費の計上を行うこと)
(4)お金がでて、利益の繰延べとならない節税
- 経費を支出する
- 掛捨ての法人契約の生命保険に加入する
節税の方法は(1)~(4)のどれかに該当することになりますが、理想の節税方法は(1)~(4)の順となります。
一般的な節税は(3)と(4)の方法となりますが、(3)と(4)の方法は会社からお金が出ていく方法となりますので、過度に節税をやりすぎると、会社の体力も消耗していきますので、注意が必要です。
計画的な節税を行う場合には、決算の3ケ月前位からとりかかる必要がありますので、毎月の会計処理が遅れないようにすることがポイントとなります。
3ケ月前位だと当期の利益、資金繰りもチェックしながら節税対策を行うことが可能となります。
当会計事務所では、決算3ケ月前から決算の予測を行い、納税額の予想をしていますので、経営者の方も納得・安心して決算を迎えることができます。