川村会計事務所|大阪・堺の税理士事務所

税理士と公認会計士の違い

税理士と公認会計士、依頼側からすると両者とも似たような存在であり、どちらに頼むのが適切か悩まれる方も少なくないかもしれません。

そこで、この記事では、業務範囲、対象クライアント、費用、さまざまな側面から税理士と公認会計士の違いについて解説いたします。

混同しがちな経理・財務・会計についておさらい

改めて、経理・財務・会計の違いについておさらいします。
この3つは混同されがちですが、厳密には経理・財務・会計それぞれ定義が異なります。

会計

会社の出入金の取引記録・管理を指します。
一般的に使われる会計は支払いですが、あくまでお金の管理になります。

経理

日々のお金の流れを記録・管理する役割を担います。
経理はあくまで日頃のお金の流れの管理であり、会計業務の一部という位置付けになります。

財務

事業成長や会社経営のために必要な予算管理や資金調達などを担います。
「未来のお金の管理」といえばわかりやすいかもしれません。

税理士とは?

税理士とは、「税金と会計」の専門家です。個人や法人に代わり、納税に必要な書類の作成・提出、手続きのアドバイス・サポートを行います。納税にまつわる業務のほか、財務書類の作成などの会計業務、事業計画の作成や資金調達、事業承継などの経営サポート業務などもあります。

>>税理士について詳しくはコチラ

一方、公認会計士は、一言でいえば監査や会計のプロフェッショナルです。監査業務を中心に、税理士が行う税理業務も担うほか、経営コンサルティング業務なども行います。

通常、税理業務は税理士の独占業務で行うことができませんが、公認会計士は税理士試験を受けることなく、登録申請をすれば税理士としての活動が可能です。

もう1つ、税理士や公認会計士に似た役割として司法書士があります。司法書士とは、裁判所や検察庁などに提出する法人登記や不動産登記などの書類を作成・手続きの代行を担う専門家です。税理士や公認会計士が会計や税務に関する事柄であるのに対し、司法書士は主に登記業務を担っています。

税理士と公認会計士の違い

ここまで、税理士と公認会計士の仕事内容や役割について簡単に解説したところで、改めて「仕事内容」「独占業務」「クライアント」「費用」の4つの項目で、税理士と公認会計士の違いについて解説します。

違い〜仕事内容

税理士の仕事内容は、税理業務を中心に会計業務、経営サポート業務などを担います。
近年は、確定申告ソフトや会計ソフトの普及に伴い、経営コンサルティングや事業承継・M&Aと、税理士の守備範囲が広くなっています。

一方、公認会計士の仕事内容は大きく3つで、監査、税務、コンサルティングとなります。
まず、監査とは、第三者の立場からその会社の財務情報の正当性をチェックする業務を言います。
監査は、資本金が5億円以上あるいは負債額が200億円以上ある会社が対象となり、公認会計士などの監査役の設置が義務付けられています。

関連記事:監査役とは|会計参与との違いや仕事内容をわかりやすく解説

税務に関しては、税理士と同じく、税務申告のための書類作成や確定申告などを行います。

最後にコンサルティングです。
会計に関するアドバイザリー業務から、事業再生やM&A、コーポレートガバナンスの支援、システムコンサルティングと多岐にわたります。

違い〜独占業務

独占業務とは、国家資格または業務独占資格を持ったものだけが行える業務のことを言います。
万が一、無資格の状態で提供した場合は、処罰の対象となります。

税理士の独占業務は、税理士法によって定められており、税務代理、税務書類の作成、税務相談となります。
一方、公認会計士の独占業務は、公認会計士法によって、財務書類の監査・証明と定められています。

違い〜費用〜

税理士、公認会計士ともに、料金に特別な規定はありません。
そのため、各事務所が自由に料金設定を行うことができます。
また、税理士と公認会計士は提供業務が異なるため、一概に料金を比較できませんが、どちらも行うことのある税務で比較した場合、特段大きな差はないとされています。
むしろ、各事務所の強みや実績、所属する税理士または会計士のスキルなどが大きな要因となってくるでしょう。

違い〜クライアント〜

前述したように、監査業務は、資本金が5億円以上あるいは負債額が200億円以上ある会社が対象です。
そのため、公認会計士のクライアントは、上場会社や大企業などが中心になります。
一方、税理士は税務が中心となるため、中小企業や個人事業主が主なクライアントになります。

税理士と公認会計士、どちらに相談すべき?

節税

先に述べたように、税理士の独占業務は、税務代理、税務書類の作成、税務相談などの税務業務です。節税であれば、税務のプロである税理士に相談しましょう。

資金調達

公認会計士の方が資金調達に得意であるケースが多いですが、資金調達をウリにしている税理士もいるので、結論はどちらでもOKです。

資金調達は、銀行融資、政策金融公庫の融資、ファクタリング、ベンチャーキャピタルからの出資など種類もさまざまです。希望している資金調達でどれだけ実績があるのかチェックしましょう。

記帳代行

記帳代行は、税理士、公認会計士どちらでも相談可能です。しかし、記帳にはどうしても税務の知識が関わってくるため、税務の専門である税理士の方がやや安心と言えるでしょう。

M&A

M&Aで必要となる企業価値評価と財務デューデリジェンスは、公認会計士のメイン業務となるため、公認会計士が適任でしょう。

しかし、M&Aでも一定の税務知識が求められるため、場合によっては税理士への相談も必要となるでしょう。

まとめ

以上、税理士と公認会計士の違いについて解説しました。税理士、公認会計士それぞれ専門分野があり、マッチした業務を依頼することで、期待する結果を得られるでしょう。

当事務所では、一般的な税務業務のほか、法人設立支援、資金調達支援、経営計画の作成サポートなども行っております。ご希望の方は、下記ダイヤルまたはお問い合わせフォームまでご連絡ください。

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