会社設立の挨拶状完全ガイド|書き方・例文・マナー・送付方法
会社を設立したら、取引先や関係者への挨拶状は必要不可欠。でも、『どんな文面が正解?』『はがきor封筒?』『送るタイミングは?』と悩む方が多いのではないでしょうか。本記事では、会社設立の挨拶状の書き方・送付マナー・例文をわかりやすく解説します。
会社設立時の挨拶状のマナー|タイミングや送付相手
会社設立の挨拶状は、単なる儀礼ではなく重要なビジネスマナーです。取引先や関係者へ正式に報告し、新会社の認知度を高めるとともに、関係維持や今後の取引を円滑に進めるきっかけになります。適切なタイミングで誠意を込めて送ることが大切です。
挨拶状を送るタイミング
会社設立の挨拶状は、設立登記が完了した後、できるだけ早く送るのが望ましいです。具体的には、設立後1週間〜1カ月以内に送るのが適切とされています。ただし、年末年始や長期休暇の時期にかかる場合は、年賀状や寒中見舞いとして送ることも可能です。
挨拶状を出すべき相手
会社設立の際に挨拶状を出す相手としては、主に以下のような関係者が挙げられます。
- 新しい取引先や既存顧客
- 会社設立にあたりサポートを受けた人
- 親しい友人や親族
- お世話になった上司や同僚
相手に応じた適切な文面を作成し、会社設立の報告と今後の関係性を築くための第一歩としましょう。
会社設立の挨拶状の書き方|文例付きで詳しく解説
会社設立の挨拶状は、以下の構成で作成するとスムーズです。
①導入(前文)
挨拶状の冒頭では、「拝啓」などの頭語を用い、季節の挨拶を述べるのが一般的です。その後、日頃の支援や協力に対する感謝の言葉を添えます。例えば、「平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます」といった表現を用いると、丁寧な印象になります。この前文は、相手に敬意を示す大切な部分なので、簡潔でありながらも心のこもった表現を心がけましょう。
②会社設立の経緯
次に、新会社の設立背景や目的について記載します。具体的には、どのような思いで設立したのか、事業の方向性や目標などを簡潔に伝えます。「このたび〇〇事業の拡大に伴い、新たに〇〇株式会社を設立いたしました」というように、相手が理解しやすいように書くことがポイントです。長々とした説明は避け、要点を押さえて簡潔にまとめると良いでしょう。
③会社情報
会社の基本情報は、挨拶状の中でも特に重要な部分です。新会社の正式な社名、所在地、電話番号、メールアドレスなどを明記し、受け取った相手がすぐに連絡できるようにしましょう。また、会社のホームページがある場合は、そのURLを記載すると、より詳しい情報を提供できます。情報が正確であることを確認し、誤りのないように注意が必要です。
④感謝の言葉と今後の抱負
これまでの支援に対する感謝を述べるとともに、今後の抱負や目標について簡単に触れます。「これまで皆様からいただいたご支援に深く感謝申し上げます。今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます」といった形で、相手への敬意を示しましょう。また、「より良いサービスの提供を目指し、社員一同精進してまいります」など、前向きな姿勢を伝えることも大切です。
⑤末文(締めの言葉)
挨拶状の締めくくりには、「敬具」などの結語を用いるのが一般的です。その前に、「まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます」といった文を入れることで、より丁寧な印象を与えます。結語の前には「今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」といった一文を加えると、よりフォーマルな文章となります。
会社設立挨拶状の例文・テンプレート
取引先向け、サポートを受けた人向け、関係者向けの挨拶状の例文を3つご紹介します。
例文1:取引先向け
拝啓 ○○の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、このたび弊社は○月○日をもちまして、「○○株式会社」を設立いたしました。
これもひとえに皆様のご支援とご厚情の賜物と深く感謝申し上げます。
今後とも、何卒変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもってご挨拶申し上げます。
敬具
例文2:サポートを受けた人向け
拝啓 ○○の候、貴殿ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、このたび弊社は○月○日をもちまして「○○株式会社」を設立する運びとなりました。
これもひとえに、貴殿の温かいご支援とご助力のおかげと深く感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご指導、ご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。
まずは略儀ながら、書中をもちまして御礼とご報告を申し上げます。
敬具
例文3:親しい関係者向け
親愛なる○○様
このたび、○○株式会社を設立いたしました。
これも皆様の温かいご支援のおかげと感謝しております。
これからも初心を忘れず、精進してまいりますので、変わらぬご支援をお願い申し上げます。
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。
はがき・封筒どちらが適切?切手の選び方も
次は会社設立の際の挨拶状の送付方法について詳しく説明します。
フォーマルな取引先には封筒
取引先などのフォーマルな関係の相手には、封筒に入れて送るのが一般的です。封筒を使用することで、ビジネスシーンにふさわしい格式のある印象を与えることができます。特に重要な取引先には、手紙の形式で送ることで、誠意が伝わりやすくなります。
親しい関係者にははがき
個人的な関係や、比較的カジュアルな取引先には、はがきで送ることも問題ありません。はがきは簡潔に要点を伝えられるため、気軽に送れる利点があります。ただし、相手によってはフォーマルな印象が必要な場合もあるため、関係性を考慮して適切な方法を選びましょう。
挨拶状の印刷と切手の選び方
印刷業者を利用する場合は、シンプルで上品なデザインを選ぶことが大事です。会社のブランドイメージに合ったデザインにすることで、相手に好印象を与えられます。
また、切手も慎重に選びましょう。ビジネス向けの挨拶状には、慶事用切手(花柄や金文字が入ったもの)を使用すると、フォーマルな印象を保つことができます。
よくある質問
郵送とメールどっちがいいですか?
郵送の方が最も一般的ですが、友人や同僚などよほど近しい関係の個人や、相手が開業時にメールで知らせてきた場合にはメールを選択しても良いでしょう。
会社設立の挨拶状の返信は必要?
通常、受け取った側が返信する必要はありませんが、礼儀としてお祝いの言葉を伝えるのは良い習慣です。
挨拶状を送る際に気をつけるべきマナーは?
- 誤字脱字がないかしっかりチェックする
- 相手にふさわしい送付方法を選ぶ
- 会社の正式名称や住所など、正確な情報を記載する
まとめ
会社設立の挨拶状は、ビジネスの第一印象を決める重要なツールです。送るタイミングやマナーを守り、相手に誠意を伝えられるよう心がけましょう。テンプレートを活用し、適切な形で送ることで、良好な関係の構築につなげましょう。
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